(2017年12月情報開示)
メインキャスト
花:女子高校生
アリ:女性、新人小説家
サブキャスト
香織:花の従姉
アリの恋人:男性
■OP(抜けのいい風景、学校の屋上?河原?)
花:(ナレーション)われ思う、故にわれ在り
■出会い(街中?西宮神社?)
(場所:帰り道)
花:お姉ちゃん!
香織:花! 元気?
アリ:妹さん?
香織:ううん、従妹の花
花:根津花です。
アリ:初めまして、松本有里です。
かわいいね、もしよかったら、一緒にお茶しない?
(香織に目配せ)いい?
香織:別に私は構わないよ。
■喫茶店(ベーカリーレンガ?)
(喫茶店で談笑)
■川の土手沿い
(アリを見送る香織と花)
香織:アリに恋愛の話 しちゃだめよ。
花:(香織の視線を見る)
香織:(花の視線を気にせずに)
あの子、好きな人を亡くしたことがあるの。
■アリと花(河原)
河原で佇む、アリ。アリを見つけた花が声をかける。
花:アリさん、何してるの?
アリ:花ちゃん。 ちょっとお散歩。どうした?
花:なんか心配だったから、、、(聞いちゃいけないと思って表情を変える)
アリ:(微笑)香織から聞いたの?大丈夫だよ。もう何年も前だし。
相変わらず、香織は 心配性だな。
花:(アリを見つめる)
アリ:花ちゃんはこの街は好き?
花:嫌いじゃないけど、好きかどうかわからない。
アリ:(花の視線に合わせて微笑)
私もね、今、いろいろこんがらがっちゃって、
だから、ここにきて自分の原点を確認してるの。
花:原点?
アリ:住んでいる時は気付かなかったけど、
川の音 や 山の風景を見ていると落ち着くの。
今住んでいるとこは川も遠いし、山も見えないの。
アリ:(話が長くなるなと思って)アイデンティティってやつかな。
花:アイデンティティ?
アリ:1(イチ)という原点を探しに? 確認? にここに戻ったの。
(花の表情を覗くアリ)
アリ:アイデンティティって、「同一性」って訳されるの。
花:???
アリ:本来の語源とは違うかもしれないけど「自分」という言葉あるでしょ?
「自ら」の「分」、自ら(私)の要素。そんな感じだと思うの。
性別であったり、年齢であったり、見た目がどうで、好きなもの、嫌いなもの何か?
そして何を感じ、どういう事を思うのか。
・・・そういうことを感じてみたかったの。
花:なんで?
アリ:「我思う、故に我あり」
デカルトよ
■花の部屋
花:(ナレーション)
(河原のアリは格好よかった。
大人っぽくて、だけどみずみずしくて、
輝いていて。
私もこういう風になりたいなって思った。)
(回想・イメージ)
アリ:ここの人たちはフレンドリーよね。気軽に挨拶して、声かけてくれる。
東京ではそんなことないし、
そういった文化?感覚?があるのか?ないか?って大事なこと。
そういった文化・感覚も含めて自分のアイデンティティを確かめてる。
■アリの部屋
アリ:イチとゼロの話を詳しく聞きたいなんて珍しいね。
花:アリさんはこれから生きていくのに必要って言った。
私も受験があるけど、はっきりと進路を決めたわけではないし、、、
アリ:・・・
私の好きな人のことは知っているでしょ?
「死」というのはいろんなことを教えてくれる。
私は私が身代わりになって、(でも)彼を助けたいって思ったこともある。
もう最後かもしれないと思うと見栄や外聞などは気にしないで彼のため、
自分のために行動できた。
花:
アリ:生きていく中で挑戦しないといけない時が来る。
その時にどれだけの覚悟ができるか?って重要(大事?)だと思うの。
何かを得るためにゼロになる勇気は必要。
成長するために失敗を恐れてはいけないこともある。
失敗して ゼロになってもイチからスタートできるように、
自分の中のイチ、イチという原点・アイデンティティを確認したかった。
花: ごめんなさい
アリ:アイデンティティ。
アリ:彼は私の中で生きている。
「我思うゆえにわれあり」
私の思いの中に今でも彼の存在がある。
彼は私のアイデンティティの一つ。
それに遠距離恋愛だって、会えないことも多い。
だから、遠距離恋愛みたいなものだって思うこともあるの。
花:もう、 誰かを好きになることないの?
アリ:そんなことないよ。
彼も 私が幸せになることを思っていてくれた。
幸せにならなきゃって思うよ。